
アダムとイブは、旧約聖書の『創世記』に登場する最初の人間です。
天地創造を終えたヤハウェ(神)によって創造されたとされています。
- アダム:土・人間
- イブ:生きる者・生命
という意味がそれぞれあります。

アダムが基盤を作り、イブが新たなモノを生み出す
というような意味合いでしょうか?
興味深いのが、人類史上謎多きシュメール人が書き残した「天地創造」の物語が、

ヘブライ語に翻訳された
とされているところです。
少なくとも、人類にとっては何か重要なメッセージが隠されたお話ではないのでしょうか?
この記事では、
アダムとイヴが神様によりエデンの園を追放されるまでのエピソード
を小説(マンが)風にまとめてみました!
神、アダムを造る
昔々、あるところに神がおったそうな…。

あー、暇だ。世界も作ってしまったし、そろそろ人間でも作ってみるかなぁ
神はそう言うと、一人の男性を大地から作りました。

よくできたな。我は天才だな。さすがは神。さて、こやつの名前をどうしようか…。アダム…にしておこうか

ここは…どこ?あなたは…誰?

我は神だ。まぁ、そなたの父とも言えるな

父さん?

そうだ、父さんだ
神はアダムを大変可愛がりました。
神はアダムにある一つのことを約束させました。

アダムよ、父さんと約束してくれ。ここになっている全ての実は食べてもいいが、善し悪しの知識の実だけは食べてはならぬ。それを食べると、お前はすぐに死んでしまうからな
神はアダムに「知識の実」だけは絶対に食べてはいけないと言い聞かせました。
そして、アダムは素直に頷きました。

えっ、そうなの?それは怖いなぁ…。じゃあ、僕、食べないよ!

うむ、それがいい
こうしてアダムは植物の実りが豊かなエデンの園の中で健やかに生活をしていました。
神、イヴを造る
するとある日、神はこう言いました。

アダムは男だし。妻がいるだろ。…よし、女性を作ろう!
神が決心した深夜。
アダムがすやすやと眠り込んでいるところに神が忍び寄り、アダムから肋骨を一本取り出し、そこに肉を付けて一人の女性を生み出しました。

えっ、誰!この人

そなたの妻だ。仲良くするんだぞ
女性の名前はイヴと名づけられました。
アダムとイヴは仲良くエデンの園で暮らしました。
アダムはイヴを連れてエデンの園を案内しました。

イヴ、父さんが言ってたんだけど、あの善し悪しの知識の実だけは食べちゃいけないみたいだよ

そうなの?

なんでも僕らがあれを食べると死んじゃうらしい

へぇ…。それは怖いわね。分かった。食べないようにするわね
イヴもまたアダムの言葉に素直に頷きました。
しかし、悲劇はすぐに襲ってきてしまうのです…。
蛇にそそのかされる
ある日、イヴが一人でいるところに一匹の蛇が近寄ってきました。

お嬢さん、お嬢さん。善し悪しの知識の実は食べたことがあるかな?

あら、こんにちは。あの実はアダムが食べてはいけないと言っていたわ。食べたら死んでしまうって

ふふっ、何も知らない憐れなお嬢さん。本当のことを知らないんだね

本当のこと?
気にしてはいけないと思いつつも、イヴの好奇心はどんどん高まっていきます。

本当のことって何?

知識の実を食べたところで死なないよ。それどころか知識がついて、お嬢さんは神のようになれるよ

(本当かしら…)
イヴは蛇の言うことが真実かどうかは分かりませんでした。

興味があるなら試してごらんよ
蛇は善し悪しの知識の実をイヴに差し出します。
イヴはそっとその実に口をつけました。

どうだい?何ともならないだろう?
イヴが知識の実を食べたのを確認して蛇が言いました。
すると、いつまでたっても帰ってこないイヴを心配したのかアダムがやってきました。

イヴ、そんなところで何をしているんだい

アダム、善し悪しの知識の実は食べても死なないわ。どうぞ、あなたも食べてみて

えっ、本当かい
アダムはイヴにすすめられるがままに知識の実をかじりました。
二人とも知識の実を食べた後に、お互いを改めて見ると全裸であることが以上に恥ずかしくなってきました。
二人は急いで近くにあったイチジクの葉でお互いの腰回りを隠しだしました。

食べたな!

父さん…!
イチジクの葉でお互いの身体を隠すようになった二人を見て、神は二人が知識の実を食べたことを悟りました。

お前たちは我の言いつけを守らなかった。もう、勘当だ!ここから出て行け!
アダムとイヴを追放
約束を守らなかった二人に神は激怒し、罰を与えました。
それぞれの罰をまとめると、
- アダム:額に汗をかくほど労働しなければ食料が手に出来ない苦労を背負う
- イヴ:出産の時に壮絶な痛みを伴う
- 蛇:一生腹ばいでの生活を余儀なくされる
となります。
こうして、神はアダムとイヴに衣を与え、エデンの園の東方へと追放されてしまいました。

ふぅ、やれやれ、二人は行ったか…。追放とはちと厳しかったかな。しかし、あのまま二人がエデンの園にいて、この生命の木の実を食べて永遠の命を手に入れられても困るからなぁ…
神はエデンの園に生えている木を見つめながらつぶやきます。

まぁしっかりやりなさい。二人とも
こうして神はそっといつまでも人間を見守っておったそうな。
こちらのお話以外にも旧約聖書の『創世記』に出てくる様々なお話をまとめている記事もありますので、
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