Ad Code

ピックアップ

6/recent/ticker-posts

『コヘレトの言葉』の意味とは?思想を要約してまとめてみた

『コヘレトの言葉』の意味とは?思想を要約してまとめてみた

旧約聖書に描かれる『コレヘトの言葉』はハメシュ・メギロット(五つの巻物)の一つです。

ハメシュ・メギロットとは

  1. 『コレヘトの言葉』
  2. 『雅歌(がか)』
  3. 『哀歌(あいか)』
  4. 『ルツ記』
  5. 『エステル記』

の5つの書のことです。

ルツ記』と『エステル記』については

どうぞこちらをご覧ください。

この記事では『コレヘトの言葉』についてご紹介させていただきます!

『コレヘトの言葉』とは

『コレヘトの言葉』は旧約聖書の全文書の中においても、とりわけ名言の宝庫として有名です。

それはコレヘト(作者)を通して、宗教や民族を超えた普遍的な疑問(人生の虚しさや諸行無常などについて)の哲学的な考察が書かれているからです。

そのためキリスト教ユダヤ教を信仰していない異教徒や無宗教者にも大きな違和感を与えることが少なく、比較的なじみやすいとされています。

人間の自由意志について

旧約聖書における一般的な思想として、神は人間に自由意志を与えており、人間が自らの意思作者ではないか? で義を選択し行うことを望んでいるとしています。

しかし、全ての人間が義を選択するわけではないので、神は人間のそれぞれの行いに応じて、祝福か罰で報いているのです。

この人間の自由意志について『コレヘトの言葉』では決定論に基づいた世界観が述べられています。

義人も罪人も全員等しく死ぬことなど、この世の全てには定めがあり、その定めは決して変えることは出来ません。

もし誰かが、

やんちゃ男画像

俺は不老不死になるぜ!

と自由意志で決めたとしても、それは不可能なわけです。

すべてが予定されているのであれば、自由意志は虚しいと『コレヘトの言葉』では書かれています。

なんだか厭世(えんせい)的ですよね。

この厭世的な思想こそが『コレヘトの言葉』の特徴なのです。

これだけでもなんだか他の旧約聖書の書物とは毛色が違うような感じがします。

しかし、一方で『コレヘトの言葉』は人知の及ばない事柄があるというのは人間が何も出来ないということでもあります。

なので、何も出来ない人間をありのままの姿で肯定もするという楽観的な側面もあります。

神を畏れる

厭世的なことを描いている『コレヘトの言葉』ですが、神を畏れその戒めを守るべきことを説く箇所も少なくはありません。

以下、例を示します。

神を畏れる人は、畏れるからこそ幸福になり

悪人は神を畏れないから、長生きできず

影のようなもので、決して幸福にはなれない。

— (8:12~8:13)

すべてに耳を傾けて得た結論。

「神を畏れ、その戒めを守れ。」

これこそ、人間のすべて。

— (12:13)

このように『コレヘトの言葉』が語る根本的な世界観は、必ずしも他の聖書との世界観を乱すものではありません。

神について知りたい方は、

どうぞこちらの記事をご覧ください。

『コレヘトの言葉』の作者とは?

『コレヘトの言葉』の冒頭の一文は以下のようになっています。

エルサレムの王、ダビデの子、コヘレトの言葉。

— 1:1

この一文より、ダビデの子どもであり古代イスラエル王国第三代王ソロモン

3人画像

作者ではないか?

と保守的な注釈家の中では広く受け入れています。

そんなソロモンについて詳しく知りたい方は、

どうぞこちらの記事をご覧ください。

伝統的に旧約聖書の中にある

  1. 『雅歌』
  2. 『箴言(しんげん)』
  3. 『コレヘトの言葉』

の3つがソロモンによって描かれているとされています。

しかし、これらの書物の思想、様式、文体などに多くの違いが認められています。

この違いに関しては

学者画像

それぞれの書物はソロモンの生涯における異なる3つの時代に書かれたからだ

と説明されています。

つまり、

  1. 青年時代=『雅歌』(愛の歌)
  2. 壮年期=『箴言』(知恵の言葉)
  3. 晩年期=『コレヘトの言葉』(この世の全ては虚しい)

と分けられるのです。

しかし、近代における研究により『コレヘトの言葉』はソロモンから数百年も後に書かれたと推定されるようになりました。

なので、今では多くの研究者は

3人画像

作者はソロモンではない

と考えているようです。


旧約聖書のあらすじを漫画で分かり易くまとめたものがあります。

イラストで旧約聖書をざっと理解したい方は、

旧約聖書 (まんがで読破) 文庫
「光あれ」神の一言で世界ははじまった。天地創造ののち、神は男女一組の人間を造り上げた。月日は流れ繁栄を極めた人間は次第に神の栄光を忘れ、傲慢になっていく。そして神はついに人間を滅すことを決意する。世界でもっとも多くの人に愛され続み継がれている宗教書・歴史書を漫画化。

こちらの本もぜひ読んでみて下さい。


旧約・新約聖書のあらすじから、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教までを1冊の本でまとめたものがあります。

聖書の基本から発展編まで、さらに深く知りたい方には持って来いの本なので、

この一冊で「聖書」がわかる! Kindle版
世界最大、2000年のベストセラー!地図・絵画も満載!イェルサレムはなぜ三つの宗教の聖地になった?モーゼの「十戒」とは?イエズスの“復活”の真実!「福音書」「黙示録」には何が書かれているのか?人間の「罪」と「愛」とは?イスラム教はどのようにして生まれたか?迫害されたキリスト教がなぜ世界最大の宗教になったのか?すべての疑問に答える最強の入門書!

気になる方は、こちらの本もぜひ読んでみて下さい。


参考:『コヘレトの言葉

Reactions

Ad Code