復活祭にうさぎ(イースター・バニー)がなぜ登場するのか?
キリスト教圏ではない日本においてもイースター(復活祭)はなんとなく聞きなじむようになってきたのではないでしょうか。

私は毎年5月頃にディズニーランドがイースターのイベントをやっているイメージです。
なんとなくキリストが復活した日を祝うのがイースタでしょ?
くらいは知っていてもまだまだ日本人にとってあまり馴染みのない行事、それがイースターです。
一体どんなお祭りなの?
と詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
イースター(復活祭)とは?分かり易く内容や流れを解説!
イースター(復活祭)は、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念するお祭りです。正教会とカトリック教会によって、日付や呼び方、祝い方が違って来ます。復活祭までの流れや内容を詳しく解説!
イースターはキリスト教のお祭りですが、その言葉の由来はユダヤ教の過越(すぎこし)の祭りから来ているとも言われています。
ユダヤ教のお祭りについての記事はこちらです。
ユダヤ教の三大祭りとは?【過越・仮庵の祭り・七週の祭り】
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ここでは、イースターに登場するウサギ(イースター・バニー)について解説していきたいと思います!
イースター・バニーとは?
イースター・バニーは、イースターの日にカラフルな卵やキャンディ、ときにはおもちゃをバスケットに入れて子ども達の家に届けるウサギです。
イースターに卵はつきものなのですが、なぜ卵がイースターにとって重要なのかはこちらをお読みください。
復活祭に卵(イースター・エッグ)を食べる意味や理由とは?
ちなみに、イースター・エッグは東方教会(正教会・東方諸教会)と西方教会(カトリック教会・聖公会・プロテスタント)のどちらにもある風習のようですが、イースター・バニーは西方教会のみのイースターの風物詩となっています。
なぜウサギが登場するの?
そもそも、ウサギは中世の西方教会における教会芸術の中では一般的なモチーフの一つでした。
というのも、昔の人々はウサギを雌雄同体(オスの生殖器官とメスの生殖器官を一個体に持っているもの)だと考えられていまして、ウサギは処女性を失わずに繁殖することが出来るのだと信じられていました。

処女性を失わないで出産する…何か思い当たる人はいませんか?
そうです、キリストを産んだとされる聖母マリアですね。
聖母マリアもまた処女の時に天からの使いによる受胎告知によって、イエス・キリストを妊娠したのです。
ウサギは処女でも妊娠・出産が出来る、つまり聖母マリアとウサギを関連付けることができたのです。
そのため装飾写本(宗教的な教科書に記載されている挿絵的なもの)や北方ルネサンス絵画で聖母マリアや幼子キリストと共にウサギは描かれることが多かったのです。
また、ウサギは多産で有名な動物です。
メスのウサギは最初の子どもがまだお腹の中にいるうちに、次の子どもを宿すことが出来るともされています。
ウサギは一年で何度も出産することができるため、ウサギが豊穣のシンボルとされ、復活祭のシンボルとして広く取り入れられていったのです。
お祭りとしてのイースター
イースター・バニーは祝日の前夜に子ども達に贈り物を届けるという存在として知られています。

あれ、なんだか似たような人を知っていませんか?
クリスマスのサンタさんこと、サンタクロースですね。
イースター・バニーはイースターのサンタクロース的な存在なのかもしれませんね。
ちなみにサンタクロースに関する記事もありますので、よろしければご覧ください。
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また、イースターの日に食べる料理についてご紹介している記事もあります。それはこちらです。
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まだまだ日本では馴染みのないイースターですが、これを期にイースター料理に挑戦してみるのも楽しいかもしれませんね。
皆さん良いイースターをお過ごしください。

ハッピー・イースター!
参考:イースター・バニー