ガネーシャは、ヒンドゥー教における主要な神の一人です。
知識と知恵の守護神であり、あらゆる障害を取り除く神として称えられています。
さらに、ガネーシャは困難を取り除き、成功をもたらすことでも知られています。
インドでは非常に人気のある神様の為、毎年何百万人ものヒンドゥー教徒に崇拝されています。
この記事ではガネーシャの特徴をご紹介します。
ガネーシャとは?
ガネーシャの名前の意味は「群衆(ガナ)の主(イーシャ)」です。
ガネーシャは、ヒンドゥー教の神シヴァとその妻パールヴァティの息子です。
シヴァは獰猛(どうもう)で破壊的な神であるのに対し、パールヴァティは慈悲深い女神です。
二人はヒンドゥー教の神話における最高の夫婦として知られ、すべてのヒンドゥー教徒から尊敬されています。
ガネーシャは通常4本の腕を持ちます。
ガネーシャの手には下記の物を持っているように描かれます。
- 蓮
- お菓子
- 本
- シヴァリンガム(シヴァ神の象徴的な形)
また、ガネーシャはお菓子が大好物です。
その為、礼拝の際にもお菓子が供えられます。
ガネーシャが甘いものを好むのは、父親のシヴァと母親のパールヴァティの甘い絆に由来すると言われています。
ガネーシャの功徳とは?
ガネーシャは障害を取り除き、財産をもたらすと言われています。
あらゆる障害を除く功徳があるのでジャンルを問わず新しいことを始めるときは、ガネーシャに祈りを捧げると良いとされます。
その他にも、以下のように様々な功徳があります。
- 商業
- 事業開始
- 学問
- 成功
- 富
- 知恵
- 愛
特にインドでは「富の神」として人気があり、インドではほとんどのお店にガネーシャ像が置かれています。
一般の人でも、お祝いにガネーシャのカードを送ったり、車のダッシュボードにガネーシャ像を置いたりするのが一般的だそうです。
ガネーシャの頭はなぜ象なのか?
ガネーシャは、象の頭と人間の体を持つ姿で描かれています。
象の頭を持つ理由には複数の神話がありますが、最も有名なものは下記の神話となります。
シヴァの妻のパールヴァティが身体を洗い、その身体の汚れを集めて人形を作りました。
そして、その人形に命を吹き込みガネーシャを誕生させました。
ある日、パールヴァティの命令でガネーシャが浴室の見張りをしている際に、シヴァが帰還しました。
ガネーシャはその人が父である偉大なシヴァ神とは知りませんでした。
この浴室には入ることは許されません!
それを聞いたシヴァは激怒しました。
何を言っているのだ!
シヴァはガネーシャの首を切り落とし遠くへ投げ捨てました。
その後、シヴァはパールヴァティにこの出来事について話しました。
その者は私たちの子供です
事実を知ったシヴァは投げ捨てたガネーシャの頭を探しに旅に出ましたが、見つけることはできませんでした。
出会った象の首を頭としよう!
シヴァは旅の最初に出会った象をガネーシャの頭として取り付け復活させたのです。
片方の牙が折れている理由とは?
ガネーシャの牙は片方折れています。
その理由の神話は複数ありますが、有名なものは以下になります。
理由1
「マハーバーラタ」の著者とされる聖者は文字を書くことが出来ませんでした。
その為、創造神ブラフマーはガネーシャを聖者のもとに送りマハーバーラタを口述筆記をさせました。
その際、ガネーシャは牙を折りその牙で執筆したとされます。
理由2
ヴィシュヌの化身の1人であるパラシュラーマ(神話最強の英雄)が、シヴァから与えられた斧でガネーシャを攻撃してきました。
避けてしまっては不敬になってしまう
と考えたガネーシャはあえて一本の牙で攻撃を受け止めました。
その結果、牙が折れてしまいました。
理由3
ガネーシャが夜道で転倒した時にお腹の中のお菓子が飛び出て転がりました。
それを見ていた月があざ笑った為、牙を一本折って月に投げたと言われています。
参考:ガネーシャ