モーセの十戒とは?10の意味する内容を分かりやすく解説!

モーセの十戒のイメージ画像

モーセと聞けば何を思い浮かべますか?

私はやはりあの有名な海が真っ二つに割れるシーンでしょうか。

モーセが主人公となる旧約聖書の『出エジプト記』は大きく分けると二つのテーマから構成されています。

一つ目はイスラエルの民たちを引き連れてのエジプトからの脱出です。

出エジプトに関する記事はこちらをご覧ください。

そしてもう一つが、脱出後にモーセが神から授かった十の教え、所謂『十戒』です。

今回はこの『十戒』についてお伝えさせていただけたらと思います。

モーセの十戒って何?

モーセの十戒は旧約聖書出エジプト記』20章3節から17節に登場するモーセが神から授かった十個の規則のようなものです。

十戒の内容は神の意思が反映されていると考えられています。

モーセはこの十戒をイスラエルの民たちを連れてエジプト脱出の後にシナイ山にて、神より授かったとされています。

モーセの十戒の内容って?

  1. 主が唯一の神である
  2. 偶像を作ってはいけない
  3. 神の名をみだりに唱えてはいけない
  4. 安息日を守る
  5. 父母を尊敬する
  6. 人を殺してはいけない
  7. 姦淫をしてはいけない
  8. 盗んではいけないこと
  9. 隣人について偽証してはいけない
  10. 隣人の財産をむさぼってはいけない

以上の十個が十戒です。

一つ一つ詳しくみていきましょう。

主が唯一の神である

あなたはわたしのほかに、なにものをも神としてはならない。

ー旧約聖書『出エジプト記』20章3節

唯一神であることの確認ですね。

聖書が唱える神は唯一なる神であり、メソポタミア神話ギリシャ神話の神々達のような多神教を一切認めておらず、

神様画像

神は私のみである

と神様自ら宣言されているのです。

唯一の神であるヤハウェに関する記事もございますので、

よろしければこちらもご覧ください。

偶像を作ってはいけない

あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならない。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地の下の水のなかにあるものの、どんな形をも造ってはならない。

それにひれ伏してはならない。それに仕えてはならない。あなたの神、主であるわたしは、ねたむ神であるから、わたしを憎むものは、父の罪を子に報いて、三、四代に及ぼし、わたしを愛し、わたしの戒めを守るものには、恵みを施して、千代に至るであろう。

ー旧約聖書『出エジプト記』20章4~6節

二つ目、偶像崇拝の禁止です。

はっきりと

神様画像

それ(像)にひれ伏してはならない

と書いており、

神様画像

主であるわたしは、ねたむ神である

と神様自らおっしゃっているのも少しびっくりなところです。

しかしながら、神様を愛し、戒めを守れば千代に渡って恵みを受け取れるというのも凄いですね。

とにかく徹底した神様への忠誠が大切なようです。

神の名をみだりに唱えてはいけない

三つ目、神の名をみだりに呼ぶことの禁止です。

あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない。主は、み名をみだりに唱えるものを、罰しないでは置かないであろう。

ー旧約聖書『出エジプト記』20章7節

名前をみだりに呼んではならないというのが、なんとなく神様の尊さを表しているような気がします。

みだりに」と表記されているあたり、全く呼んではいけない訳ではなさそうですが、あまり呼ばない方がいいみたいですね。

安息日を守る

安息日を覚えて、これを聖とせよ。

六日のあいだ働いてあなたのすべてのわざをせよ。

七日目はあなたの神、主の安息であるから、なんのわざをもしてはならない。あなたもあなたのむすこ、娘、しもべ、はしため、家畜、またあなたの門のうちにいる他国の人もそうである。

主は六日のうちに、天と地と海と、その中のすべてのものを造って、七日目に休まれたからである。それで主は安息日を祝福して聖とされた。

ー旧約聖書『出エジプト記』20章8~11節

四つ目は安息日についてです。

これは旧約聖書『創世記』に登場する天地創造から由来しています。

神様がこの世界を六日間で造られ、七日目に休まれたというところですね。

この天地創造の過程を知りたい方はこちらの記事をお読みください。

実はこの安息日ですが、日曜日を始まりとする週の七日目なので土曜日なのです。

キリスト教の方が日曜日に礼拝をしているので、安息日は日曜日と思いがちですが、聖書的に言うと安息日は土曜日です。

父母を尊敬する

あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである。

ー旧約聖書『出エジプト記』20章12節

五つ目、両親を尊敬しなさいとの教えです。

神様は自分のことを唯一神であり、自分を愛せと要求されますが、きちんと父母への尊敬も示さなければならないことをおっしゃっています。

その理由が「あなたが長く生きるため」というのはなんとなく真理のような気がします。

してはいけないシリーズ

あなたは殺してはならない。

あなたは姦淫してはならない。

あなたは盗んではならない。

あなたは隣人について、偽証してはならない。

ー旧約聖書『出エジプト記』20章13~15章

引用文そのままだったので、6~9つ目の教えを割愛させていただきました。

「~してはならない」の連発ですね。

もはや法律のような文言です。

『隣人』についての教え

あなたは隣人について、偽証してはならない。

あなたは隣人の家をむさぼってはならない。隣人の妻、しもべ、はしため、牛、ろば、またすべて隣人のものをむさぼってはならない。

ー旧約聖書『出エジプト記』20章16~17章

最後の二つは『隣人』についての教えです。

偽証する事と他人の者をむさぼってはならないという教えです。

なんとなくですが、『隣人』というのは一つのキーワードなのかもしれませんね。

隣人以外のことならば偽証してもいいんかいとツッコミたいところですが。

以上がモーセの十戒の詳細です。

この教えが多くの人々の中で教訓として今でも残っているのです。

モーセについてさらに詳しく知りたい方は、

こちらをご覧ください。


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参考:『モーセ』・『モーセの十戒

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