
旧約聖書に出て来る『ノアの方舟』と『バベルの塔』のお話を知っているでしょうか?

どっちも言葉は聞いたことあるけど、なんだかよく分からない!
そんな人のためにざっくりとしたお話をご紹介したいと思います!
バベルの塔とは?
バベルの塔と聞くと私はタロットカードのタワー(アクシデント、事故などを表します)をイメージして、なんだか分からないけれど「崩壊した」という漠然とした知識だけがあります。
そう考えると、

なぜバベルの塔は崩れたのか?
とそもそも疑問に思いませんか?
その理由をざっくりストーリーでお届けしたいと思います。
バベルの塔あらすじ
昔々、地上に住む全ての人間たちは1つの言語で繋がっていました。
そこで人間たちは言いました。

さあ、僕たちの街と塔を作ろう。塔は先が天に届くほどの巨大なものを作ろう。決して消え去ることのない塔を、自分たちのために作ろう!
そして人々はレンガやアスファルトを用いながら巨大な塔を着々と建設していきました。
そして、そんな人間たちを見ていたのが神様です。

なるほど、人間たちの言葉が同じだとこのような塔を作り出すのか…。ならば私は人間たちを散らし、違う言語を喋るようにしてやろう
神様はそう言うと人間たちを全ての地に散らし、全地の言葉を乱しました。
こうして人間たちの街づくりと塔建設は終わりを迎えました。
神が人と言葉を乱したこの地を

バベル
と人々は呼ぶようになりました。
バベルの塔は崩壊したのか?
以上がバベルの塔のお話です。
私がイメージしていた塔が崩れ落ちるイメージは、実は旧約聖書の『創世記』には書かれていないようです。
そして、なぜ神が人々と言語を乱したのかの理由も書かれていないみたいですが、

人々が塔を作り、神に挑戦しようとしたから
との解釈が一般的です。
ノアの方舟とは?
ノアの方舟と聞いて洪水を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

なぜノアは方舟を作らなければいけなかったのか?
こちらもざっくりストーリーにまとめてみました。
ノアの方舟あらすじ
昔々、地上に住む人間たちを見つめていた神様がこんなことを言い出しました。

最近の人間どもはたるんでおる!これは一度罰を与えなければならぬな
神様はどのようにして人間たちに罰を与えるべきかを考えました。

そうだ!ひらめいた!
神様は地上に洪水を巻き起こし、人間たちの堕落を洗い流すことを考えました。

我ながら洪水とは凄い案を思い付いたわ。しかし、全ての人間や動物が死んでも困るな…。どれ、信仰が特に篤(あつ)かったノアに方舟を造らせよう。そして、全ての動物のつがい(雄と雌)を方舟に乗せれば、種の保存も出来るだろう。そうだ、それがいい
神様はそう言うとノアに方舟を造ることを命じました。

洪水で地上を洗い流すって本当ですか!?

そうだ。だからそなたにあらゆる種を守るために方舟を造って欲しいのだ

わしもう600歳ですよ!

分かっておる!でもそなたなら出来る!方舟にはそなたの子どもやその妻も乗せて構わん

身内は乗せてもいいってことですね…。それなら、わしも頑張ってみます
ノアは神様に言われた通り方舟造りに精を出しました。
そして、3階建てで内部に多くの小部屋を搭載した方舟が完成します。

よしっ、出来たわい!そしてここに全ての動物のつがいと親族たちを乗せなければ…
ノアは妻と3人の息子とその妻たちの計8人と全ての動物のつがいを方舟に乗せることに成功しました。

ちょっ、父さん、本当に洪水なんて起こるのかい?

ねぇ、あなたなんかこの場所凄く臭いんだけど

ちょっ、なんでライオンとかがここにいるんだよ。ヤバいって

お前達、黙っておれ!これからもっと酷いことが起きるんじゃから。神様の言うことは絶対なんじゃ!
ノアの予言どおり、洪水は地上に起こり、なんとそれは40日間も続きました。
40日後ノアはカラスを方舟から放ちました。

父さん、何をしているの?

何、水が引いたかどうか確かめてみようと思ってな…。ダメじゃ…。帰って来た
ノアが放ったカラスは羽を休めるところがなかったのか、すぐに帰ってきました。
ノアは鳩でも試しましたが、結果は同じでした。
その7日後、ノアは再び鳩を方舟から放ちました。

…むっ、帰って来たか。あれ?でも何かをくわえておるのぉ
鳩はオリーブの葉をくわえて戻ってきたのです。

よしよし、オリーブの木はどこかにあるということじゃな。もうすぐ、水が引くはずじゃ。この鳩が方舟に戻ってこない時が水が完全に引いた時じゃ
そして、更にその7日後。
ノアが放った鳩はついに戻ってこなくなりました。

よしっ!船から降りるぞ!
ノアは親族と全ての動物と一緒に水が引いた地上に降りたちました。

父さんのおかげで洪水から身を守れたよ、ありがとう

わしに感謝するんじゃなくて、神様に感謝しなければ。ほれ、祭壇を造るぞ!
ノアはその地に祭壇を造り、神様に焼き尽くす捧げものをしました。

ノアとその息子たちよ感謝するぞ

神様…!

そなたたちの行い、しかと見させてもらった。もう二度と生きとし生けるもの全てを滅ぼすような洪水は引き起こすまいと約束しよう

ありがとうございます神様!
神様は契約の証として空に虹をかけました。
そしてそれ以降、神様は全ての生き物を滅ぼすような洪水を引きおこすことはしなくなりました。
めでたしめでたし。
ノアの方舟は実在した?
まるでファンタジーのようなノアの方舟のお話ですが、実はノアの方舟の残骸らしきものが見つかっているようです。
ノアの方舟が洪水時に停留していたとされているのがアララト山(トルコにある山)なのですが、トルコ空軍などから報告もあるそうです。
最近だと2010年にもアララト山頂付近にてノアの方舟の木片らしきものが発見され、炭素年代測定を行ったところノアの方舟がさまよったとされる4800年前と同時期のものとされているそうです。
ファンタジーなのかリアルなのか…。
そこもまたノアの方舟の面白いところだと思います。
こちらのお話以外にも旧約聖書の『創世記』に出てくる様々なお話をまとめている記事もありますので、
創世記とは?あらすじや登場人物を分かり易くまとめて解説!
誰もが一度は聞いたことがあるノアの方舟やバベルの塔、そしてアダムとイブの物語。これらは全て『創世記』のお話です。そんな一度は聞いたことのある創世記のストーリーとは?ざっくりとまとめて解説してみました!
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