アダマスの鎌を持つギリシア神話の『クロノス』とは何者?

アダマスの鎌を持つギリシア神話のクロノスとは一体何者か?

ギリシア神話において最も有名なのは絶対神ゼウスですが、このゼウスの父親がクロノスです。

実はゼウスが絶対神になる前のギリシア神話における絶対神はこのクロノスでした。

ゼウスは父親であるクロノスを倒すことによって、その地位を奪い取ったのです。

このゼウスとクロノスとの戦いをティーターノマキアーと言います。

ティーターノマキアについては別記事にてご紹介していますので、よろしければそちらをご覧ください。

この記事ではゼウスがクロノスを倒す前のお話で、クロノスについてのお話をご紹介していきたいと思います!

それでは、参りましょう。

クロノス、生まれる

クロノスにもまた父親と母親がいます。

クロノスの父親がウーラノス、母親がガイアです。

ウーラノスはギリシア神話上、最も最初に神々を統べた絶対神です。

クロノスはこのウーラノスを倒して二代目の絶対神となるのです。

順番でいうとウーラノス→クロノス→ゼウスへと絶対神は移っていきます。

クロノスが生まれたのは父ウーラノスが現役でバリバリ王として権威をふるっていた時でした。

母親のガイアは様々な神を子どもとして産んでいましたが、クロノスが末っ子だったそうです。

ガイアの嘆き

ウーラノスとガイアの夫婦は順風満帆に思われていましたが、一つの事件が起きました。

ガイア画像

ねぇ、あなた見て。私たちの子どもよ

ガイアがウーラノスとの子どもであるキュクロープスヘカトンケイルを父親のウーラノスに見せました。

ウーラノス画像

なんだこの化け物!醜すぎるだろ!

しかし、ウーラノスはキュクロープスやヘカトンケイルの醜さを嫌いました。

ウーラノス画像

もういい!こいつら俺の視界に入れるな。そうだ、タルタロスに預けよう

あろうことかウーラノスはこの二人をタルタロス(冥界ハーデースよりも深いとろこにある奈落の神)に幽閉してしまったのです。

母親のガイアは嘆きました。

ガイア画像

あの人、本当に信じられない!私の子よ!というか、あの人の子でもあるのよ。醜いからってあんな仕打ちはないわ!

子ども達を幽閉されたガイアはとある一つのことをそっと決心するのでした。

ガイアの復讐

ガイア画像

父さんに復讐をしようと思います!

ガイアに集められた子ども達は驚きました。

人々画像

何を言っているんだ母さん!あの父さんだよ!

この時のウーラノスは絶対神であり、彼は神々のトップであり、子ども達が恐れるのも無理はありませんでした。

ガイア画像

もう、母さんは決めました。必ずウーラノスに復讐をします。手を貸してくれる子はいない?

子ども達が顔を見合わせて沈黙する中、一人の神が手を上げました。

クロノス公画像

僕、やるよ

それが末っ子のクロノスだったのです。

ガイア画像

まぁ、クロノス!本当にありがとう。あなたには武器をあげるわ。必ずや、父さんを倒してね

こうしてクロノスは母親のガイアと共にウーラノスへの復讐を行うことになりました。

この時、ガイアから授けられた武器こそアダマスの鎌でした。

クロノス、絶対神へ

ガイアから教えられた場所にクロノスが向かうと、ウーラノスは妻であるガイアに覆いかぶさるようにして寝ていました。

ガイア画像

クロノス、今よ!やっちゃいなさい!

クロノス公画像

分かったよ、母さん。ええい!

クロノスがアダマスの鎌を振りかぶります。

ウーラノス画像

ぎゃーー!!!

途端にウーラノスの絶叫が響き渡りました。

なんとクロノスがアダマスの鎌で切り取ったのはウーラノスの腕や足などではなく男性器、つまりはお〇ん〇んでした。

壮絶な痛みだったのだろうと思います…。

ウーラノス画像

お、俺の、大事なところ…が…

男性器を切り取られたウーラノスはすっかり自信喪失してしまい、ガイアの元を去ることになります。

ウーラノスが去る瞬間、クロノスに不吉な言葉を言い残します。

ウーラノス画像

どうせ、お前も自分の息子に王位を退けられることになるからな

この言葉はずっとクロノスの中にしこりとして残っていくことになります。

ウーラノスの残滓から生まれた神々

これはおまけのお話ですが、この男性器を切り取られてしまったウーラノスですが、この時に生まれた神々というのもいるようです。

クロノスが男性器をアダマスの鎌で切り取った際に流れた血からエリーニュスたちやギガースたち、メリアスたちが生まれたとされています。

また、海に漂流していたウーラノスの男性器の周囲にできた泡から生まれたのがアプロディーテー女神です。

愛と美と性の女神であるアプロディーテ―がまさかのウーラノスの男性器から生まれているというのはなかなかの衝撃ですね。


参考:クロノス