ヨシュアとはどんな人物?聖書の中での意味を簡単に解説!

ヨシュアっぽい画像

ヨシュアという人物をご存知でしょうか?

ヨシュアは聖書の一部である旧約聖書に出てくる、とても重要な人物です。

彼はイスラエルの民のリーダーで、カナンの地を征服するのを助けました。

彼はまた、モーセの最も近い信奉者の一人であり、モーセが死んだ後、イスラエル人のリーダーとして引き継ぎました。

人々はヨシュアが勇敢で、の命令に従ったことを記憶しています。

それでは、彼についてもっと学びましょう!

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ヨシュアとは誰?

ヨシュアはイスラエル部族の指導者でした。

彼はモーセを助け、後にモーセの後の指導者となりました。

彼の本名はホシャですが、モーセは彼をヨシュアと呼びました。

彼はイスラエル人エジプトを出発する前にエジプトで生まれました。

ヨシュアという名前は、ヘブライ語で「神は救われる」という意味です。

イエスはヨシュアの英語版です。

ギリシア語スラブ語などの一部の言語では、イエスと区別するためにヨシュアに別の名前を付けています。

ヨシュアの歴史性

聖書の中の『ヨシュア記』は、ほとんどの学者が歴史的に正確な記述ではないとみなしています。

この本に書かれている出来事は紀元前13世紀に起こったと考えられています。

ですが、この時代に破壊されたと記載されている都市は考古学的証拠と一致しないのです。

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この本が宗教的、政治的な理由で書かれ、その主な目的は出来事の歴史的記述というよりも、神についての神学的なメッセージを伝えることであった

と学者たちは示唆しています。

長い時間をかけて書かれ改訂され、最終版はエルサレム陥落後に完成したと考えられています。

ヨシュアに関する聖書の物語

ヨシュアに関する聖書の物語は、旧約聖書として知られるヘブライ語聖書にある物語です。

モーセを助け、後にモーセの後を継いでイスラエル民族の指導者となったヨシュアについての物語です。

  1. イスラエルの民が約束の地を征服
  2. 部族間で土地を分割する
  3. 新しい土地に定住する際にヨシュアがリーダーシップを発揮して導く

といった出来事を『ヨシュア記』は扱っています。

この物語は、ユダヤ教キリスト教の宗教的・文化的遺産として重要な位置を占めています。

出エジプト記

ヨシュアは『出エジプト記』に登場する人物で、モーセに選ばれて民兵を率い、エジプト出国後の最初の戦いでアマレク人と戦い勝利を収めました。

モーセに同行してシナイ山十戒を授かり、イスラエル人が金の子牛を囲んで祝宴を開くのをモーセが聞いたときにも一緒にいました。

モーセがイスラエルの野営地に戻った時、ヨシュアは集会の天幕の管理人と見なされていましたが、モーセが十戒を記録した板を作り直した時には出席していませんでした。

モーセがカナンの地を探検するために送った12人のスパイたちの1人で、彼とカレブだけが良い報告をし、その世代で約束の地に入ったのは2人だけとなりました。

ヨシュア記1章1節によると、はヨシュアをモーセの後継者としてイスラエルの民の指導者に任命し、無敵の祝福を与えました。

ヨシュア記』の前半は彼がカナンの征服を主導した時期です。

カナンの征服

ヨシュア率いるイスラエルの民は、ヨルダン川を渡り、エリコの戦いに臨み、町を破壊することに成功しました。

しかし、アイの戦いでは、エリコから「呪われたもの」を持ち出したアチャンの行為により、敗北を喫することになったのです。

アチャンとその家族はの恩寵を回復するために石打ちの刑に処され、ヨシュアはアイを打ち破りました。

その後、イスラエル人はアムル人の5人の王の同盟に直面し、

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太陽と月を静止させ、昼間のうちに戦いを終わらせることができるようにして下さい

とヨシュアは神にギブオンでの戦いでそう願いました。

主はイスラエル人のために戦い、空から巨大な雹(ひょう)を降らせ、多くのカナン人を殺しました。

ヨシュアはイスラエル人を率いて、いくつかの勝利を収め、カナンの地の大部分を確保しました。

彼はイスラエルの各部族への土地の割り当てを主宰し、エフライム人の都市ティムナス・ヘレスに定住しました。

ヨシュアの死

ヨシュアは年老いた時、イスラエルの民の指導者たちを集め警告しました。

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先住民たちと同盟を結ぶことは神への不忠実につながるから反対やで

そして、神に忠実であることを諭し、その約束の証として石を立てました。

110歳で亡くなった後、エフライムの丘陵地帯にあるティムナス・ヘレスに埋葬されました。

ユダヤ教におけるヨシュア

ユダヤ教でヨシュアは、

  • 忠実
  • 謙虚
  • 賢い人物

とみなされています。

彼はモーセの後継者としてふさわしい人物であり、モーセを完全に信頼して生きた人物と見なされています。

伝承では、ヨシュアはアリーヤ(ヨルダン川を渡ってイスラエルの地に入ること)をする際に、ユダヤ民族がの主権を他の民族と区別するためにアレーヌの祈りを詠んだとされています。

  • アマレクに対する勝利
  • カナンの地のイスラエル諸部族への分割
  • 自然の泉や森林の共同利用など特定の条件での諸部族との合意

などヨシュアの資質とその報酬を示す様々な聖書の箇所をラビ文献は引用しています。

ちなみに、伝統の違いによって、墓やその場所に違いがあります。

伝統 場所
サマリア人の伝統 ヨシュア、カレブ、ヌンの墓 キフル・ハリス
ユダヤ人の伝統 ヨシュアの墓 ティムナス・ヘレス

毎年、ヨシュアの命日には、数千人のユダヤ人がこの地を巡礼するのです。

キリスト教におけるヨシュア

キリスト教では、ヨシュアは旧約聖書に登場する預言者であり、イスラエル人の指導者とみなされています。

彼はイスラエル人を約束の地に導き、有名なエリコの戦いで知られています。

多くのキリスト教徒は、ヨシュアをイエス・キリスト型あるいは前兆とみなしており、イエス・キリストはヨシュアとイスラエルの民に約束されたことを実現されたと信じられています。

ヨシュアの物語は、キリスト教の教えや文献の中でしばしば研究され言及されています。

イスラム教におけるヨシュア

イスラム教では、ヨシュアはアッラーの忠実な信者であり、モーセ予言的後継者とみなされています。

彼はイスラム教の文献にユシャ・ビン・ヌンという名前で登場し、モーセの死に立ち会っていました。

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ヨシュアが2人の信者のスパイの1人であり、ヨルダン川を渡り、ベイト・アル・マクディスを征服した

ムスリム(イスラム教徒)は信じています。

  • イスタンブール
  • イスラエル
  • ヨルダン
  • イラン
  • イラク
  • レバノン

などさまざまな墓が彼の終焉の地であると主張されています。

芸術と科学とユダヤの祝日

美術や文学の世界では、ヨシュアは9人の名士の1人として知られ、

  • 神曲
  • ヘンデルオラトリオ「ヨシュア」
  • シャルパンティエの「ヨシュエ」
  • ワックスマンのオラトリオ「ヨシュア」

などの作品に登場します。

ユッカ・ブレビフォリア・リュウゼツランは、その枝がモルモン教の開拓者ヨシュアを思わせるという伝説から、ヨシュアの木と呼ばれています。

  • 蛇の一種「ヨシュアズ・ブラインド・スネーク
  • ユダヤ教の祝日「ヨム・ハリアー

でもヨシュアを記念しています。

毎年ヨシュアの死を記念して、ユダヤ暦ニサンの26日に行われます。

ヨシュアに関わりのある『ヨシュア記』について詳しく知りたい方は、

こちらの記事をお読みください。


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