半神ペルセウスの性格って?メドゥーサを殺した理由とは?
ギリシャ神話に登場するペルセウスはギリシャ神話に登場する英雄であり、ギリシャ神話の絶対神ゼウスと人間のダナエー(アルゴスという国の王女)との間に産まれた神と人間のハーフという人物です。
ゼウスにはヘーラーという正妻がいるのですが、ダナエーのような人間や女神たちとの浮気を繰り返してしまいます。
ゼウスの浮気について興味のある方はどうぞこちらの記事をご覧ください。
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今回はそんな神の血が入った英雄ペルセウスの冒険物語をご紹介したいと思います!
ペルセウスのメドゥーサ退治物語
ペルセウスのお話の中で最も有名なものはメドゥーサ退治のお話ではないでしょうか。
メドゥーサとは瞳を見ると石になってしまうことで有名な女の怪物です。
名前は聞いたことがあるかたも多いのではないでしょうか。
彼がなぜメドゥーサを退治しなくてはいけなかったのか?
そのお話は彼が産まれる前から始まるのです。
ペルセウスの誕生
アルゴスという国の王様であるアクリシオスは常々こう思っていました。

私に娘はいるが息子がいない。どうにかして息子が生まれてこないものだろうか
息子が生まれないことを悩んだアクリシオスは使者を遣わして神託を求めました。
しかし、もらってきた神託は次のような恐ろしいものでした。
アクリシオスに息子は生まれない。そしてアクリシオスは孫によって殺されるだろう
この神託をもらったアクリシオスはとても恐ろしく感じました。

娘であるダナエーを閉じ込めろ!誰にも会わすな!
孫が誕生することを恐れたアクリシオスは娘であるダナエーを青銅の部屋に幽閉する事に決めたのでした。
ところがそこでやってくるのがゼウスです。
美人がいるじゃないか!よし、近付こう!
息を吐くように浮気を繰り返すゼウスは自身を黄金の雨に変えて忍び込み、ダナエーと交わり、ダナエーはペルセウスを出産することになるのです。

なんということだ…!しかし、私には娘と孫を直接殺すことなんて出来ない…。しょうがない…川に流そう…
このことを知ったアクリシオスはただ二人を箱に閉じ込めて川に流すことにしました。
余談ですが、本来であれば殺さなければならない人物なのに殺せなくて川に流すという展開は他にも見られます。
有名なのが旧約聖書に登場するモーセです。
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こうして川に流されてしまったダナエー親子はセリーポス島にたどり着くことになったのです。
ペルセウス、メドゥーサ退治を命じられる
こうしてペルセウスはセリーポス島ですくすくと成長していきました。
しかし、この島の領主であるポリュデクテースが母親であるダナエーに恋心を抱くようになりました。

俺はダナエーに惚れてるんだ。ってなると息子のペルセウスってのが邪魔になるんだよな
こう考えたポリュデクテースはペルセウスにとあることを命じます。

ペルセウス、メドゥーサっていう怪物がいるんだけどよ。ちょっくら、そいつを退治してくれねーか

分かりました!
こうしてペルセウスのメドゥーサ退治が始まったのです。
ペルセウスに力を貸す神々たち
メドゥーサ退治を引き受けてしまったペルセウスですが、メドゥーサには見るものを石に変える能力がありました。
どのように彼女を倒すべきか途方にくれていました。
そんな時、ペルセウスに力を貸したのがアテーナーとヘルメースと言われています。
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お困りのようね
アテーナーはペルセウスがメドゥーサを退治しようとしていることを聞きだすと一つの盾を授けました。

この盾はアイギスと言います。きっとあなたの助けになるでしょう

ありがとうございます!
ヘルメースからは翼のあるサンダルを与えられたとも言われています。
メドゥーサとの戦い
そしてペルセウスはついにメドゥーサの住む場所を発見しました。
アテーナーが手を引いてペルセウスは決してメドゥーサの顔を見ないようにしました。

あれっ?アイギスにメドゥーサの姿が映っているぞ!
磨き上げられた盾にメドゥーサの姿が映し出されているのを見つけたペルセウスはそれを見ながら、メドゥーサの首を取ることに成功したのです。

ギャー!!
この時、首を着られたメドゥーサの身体からは血しぶきとともに翼ある馬であるペーガソスと巨人クリューサーオールが飛び出したと言われています。
このペーガソスとクリューサーオールはメドゥーサと海の神であるポセイドーンとの子どもと言われています。
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こうしてペルセウスはアテーナからもらった盾のおかげで無事にメドゥーサを退治することが出来たのです。
おまけストーリー
メドゥーサを退治したペルセウスですが、その後も様々な冒険をしていました。
ある時、ペルセウスがラーリッサという町で開かれた円盤投げの競技会に参加した時、ペルセウスが投げた円盤が観客席に投げ込まれとある人物が死んでしまいました。
その人物こそがペルセウスの祖父であり、彼を川に流したアクリシオスでした。
こうしてアクリシオスが受けた不吉な神託は実現してしまったのです。
参考:ペルセウス