ギリシャ神話のデーメーテールとは?神話から性格を紐解く!
ギリシャ神話における豊穣の女神といえばデーメーテール(デメテル)です。
彼女はオリュンポス十二神の中の一柱(神様の単位を柱と言います)であり、彼女の名は古代ギリシャ語で「母なる大地」を意味します。
では、そんなデーメーテールですが、どのような女神なのか?
その性格をのぞいてみましょう!
子どもへの愛情が凄い
ギリシャ語で「母なる大地」という意味を持つデーメーテールですが、彼女は大地だけではなく、実際に自分の子どもへの愛情も深かったようです。
デーメーテールにはゼウスとの間に娘がいます。

絶対に許さないわよ、ゼウス!
デーメーテールはゼウスの姉ですが、ゼウスがデーメーテールを無理矢理襲ったために、娘であるペルセポネーが生まれます。
ゼウスには正妻であるヘーラーがいるのですが、どうしても浮気を繰り返してしまうという悪い癖があります。
ゼウスの浮気について詳しく知りたい方はこちらの記事にも書いていますので、よろしれけばご覧ください。
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ゼウスには良い印象を持っていなかったデーメーテールですが、娘であるペルセポネーは大層可愛がっていたようです。

我が娘は本当に可愛いわね…うふふ
その愛情がとてもよく分かるエピソードがハーデースによるペルセポネーの略奪です。
詳しくはこちらの記事で書いていますので、どうぞご覧ください。
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娘であるペルセポネーが冥界の神ハーデースに惚れられて、そのまま冥界へと連れさらわれてしまいました。

娘がいないなんて…。もういい、私は旅に出ます
デーメーテールはペルセポネーがいなくなったことをうけて天界を捨て、地上を放浪しました。
すると、豊穣の女神がいなくなったことにより、大地が退廃していきます。
結局、その後娘のペルセポネーは一年の三分の二は母であるデーメーテールと一緒に過ごしますが、三分の一は冥界でハーデースと一緒に過ごすことが決まりました。

ペルセポネーが私のそばにいない時は、決して作物は実らせませんからね
こうして一年の三分の一のペルセポネーがいない季節は作物が実らなくなりました。
これが季節の始まりと言われています。
怒ると本当に怖い
デーメーテールは豊穣の女神であるため、怒ると地上にとんでもない影響が出ます。
普段は温厚なのですが、怒ると飢餓を与えることが出来るため、あの絶対神ゼウスですらデーメーテールには一目置いていると言われています。
ある日テッサリアという国の王様が屋敷を増築するために、デーメーテールの聖地である森の木を根こそぎ伐採するという事件が起きました。

私の大地が…!絶対に許してなるものですか!!
この仕打ちにデーメーテールがブチ切れ。
この王様に凄まじい呪いをかけます。

あの人に「飢餓」を与えましょう。どれだけ食べても二度と満足感を得ることがないように
こうしてデーメーテールに呪いをかけられたテッサリアの王様はどれだけ食べてもいつでも飢餓状態を感じるようになりました。

ダメだ。腹が…腹が減っているんだ。収まらない!!
こうして最終的に王様は自らの身体をむさぼり食べる形で死んでしまったのでした。
デーメーテールとポセイドーン
デーメーテールはゼウスとの間にペルセポネーという子どもをもうけましたが、実は更にポセイドーンとの間にも子どもが出来ています。

ポセイドーンもゼウスやデーメーテールと兄弟ですので、バリバリの近親相姦ですね…
デーメーテールはポセイドーンをずっと拒絶していて、わざわざメス馬の姿に化けてまで彼を避けていたのにも関わらず、ポセイドーンもまたオス馬に化けてデーメーテールと交わったようです。
結果、デーメーテールは一人の娘と一頭の馬を産んだとされています。

本当にひどいわ!ポセイドーン!!
この時のデーメーテールの怒りは凄まじく、怒りの女神エリーニュスと呼ばれたほどでした。
どうやらデーメーテールは怒ると人間だけでなく、神々にとっても脅威のようです。
参考:デーメーテール