『ヨブ記』で三人の友人がヨブに諭した因果応報の内容まとめ

『ヨブ記』で三人の友人がヨブに諭した因果応報の内容まとめ

ヨブ記』とは、旧約聖書に収められているヘブライ語で書かれた書物です。

内容はほとんどが人と人との問答であり、かなり分かりにくいところが多い書物でもあります。

そんな『ヨブ記』のかなりざっくりとした内容のあらすじを知りたい方は、

こちらの記事を先にお読み下さい。

この記事では、

ヨブと三人の友人による「因果応報」を主題にした議論の内容

について詳しくまとめてみました!

議論前の簡単なあらすじ

サタンによる残酷な仕打ちを受けていたヨブの元に、三人の友人が訪ねて来ました。

三人の友人をまとめると、

  1. エリファズ
  2. ビルダド
  3. ツォファル

となります。

彼らはヨブを慰めるために、それぞれの国から旅して来たのです。

そして、7日7晩、ヨブとともに座っていましたが、

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う、うぅぅぅ…

とヨブが激しい苦痛にあるのを見ると話しかけることも出来ませんでした。

ヨブがこんなひどい目にあうのは、

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実は何か悪いことをしたのではないか?洗いざらい罪を認めたらどうだ

と三人の友人は、身に覚えのないヨブと議論をし始めるのです。

三人の友人との議論の傾向

ヨブは三人の友人を一人ずつ対応して、その議論の流れをなんと3回も繰り返します。

この議論の後に、謎の人物エリフの主張があり、最終的に神の応答へと続きます。

最初の議論では、それぞれが礼儀を持って対話を勧めるのですが、2回目では表現が厳しくなり、3回目ではついに三人の友人が、

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あなたは悪意ある不正を行ったではないか!

とヨブを決めつけ、

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私に敵対して逆らう者こそが、不正とされ罪にされるべきだ!

とヨブもまた言い返し、場の雰囲気は最悪となります。

議論が進んで行くと抽象的な内容から具体的なものとなって行き、三人の友人の説教からヨブは疑問を投げかけ、

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私の主張は本来聞いてもらうことこそが慰めとなるのに…

とも言っています。

三人の友人との議論の内容

サタンの試練に遭ったヨブは苦しみの中で、

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何で私は生まれて来たんだ…。もう、死にたい…

と言うヨブを三人の友人は慰めと共に因果律を説き始めます。

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神は正しい者に祝福を与え、罪を犯した者に災いを与える

と言って、この因果応報の原理を盾にして、

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ヨブよ、元の境遇に戻りたければ、罪を認めて神の信仰にまた戻りなさい

とヨブに言いましたが、ヨブには全く思い当たるふしがなかったのです。

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いや、罪も何も犯してないよ

と三人の友人に冤(えん)罪を主張しました。

もしヨブが罪を認めて

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神様、私を元の境遇に戻して下さい…!

と祈った場合、

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やはり、ヨブは私益のため信仰する者であったか

サタンは勝利することになります。

議論を通してのヨブの疑問

三人の友人たちは、

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神はこの世を正しく裁いている。その裁きに疑いを持つ余地はない!

と執拗に繰り返し、

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ヨブに何らかの罪があり、神と和解して正しい道を歩むことこそが答えである

と信じて疑わなかったのです。

また、こうも主張します。

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神の前で正しい人間など1人もいない。だからこそ、それぞれの罪の罰を受けるものだ

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それでも、神が認識できない罪まで問われるのは不当だ

とヨブはその主張に反論しました。

ヨブは初めから無垢な信仰を持っていましたが、サタンの試練や友人との議論をきっかけに、

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災いと罰をそんな簡単に考えて良いものか…

と疑問を持ちながら、信仰について深く考えました。

そして、議論を経てから

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自ら償いをする者が存在する。そして、因果応報とは違った世界観も存在する

と述べました。

因果応報だけでは足りない

三人の友人の議論を先導していたエリファズは、ヨブが富んでいたことに対して、

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神の正義によると、本来は貧しい者の所有物を奪っていたせいではないか?

と断言し、お互い引けないところまで議論が進みます。

一方、ヨブは

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権力者に生まれ非道に奪い抑圧する者によって、私は貧しく生まれ生きる無垢の人々と共にいるのだ

と認識するまでに至り、

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因果応報の一般論だけでなく、どこかに結論を出さなければならない

ということを知ります。

そして、さらに三人の友人よりも言葉が増すようになるのです。

この時ヨブは自分の正しさを確信していたので、三人の友人は

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くっ……

とただ黙るしかありませんでした。

その状況に対して、エリフが怒るのです。

エリフ(謎の人物)の主張

三人の友人による因果応報による罪の主張に対して、ヨブは自身の正義の下に罪の潔白を主張して、議論は平行線をたどりました。

この時に、エリフという人物はいきなり登場します。

ヨブの罪を示せなかったことに怒りながら、

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ヨブに罪があるかどうかは神が判断することで、議論方法に問題がある。もしヨブの主張を認めると、神の正義は完全ではなくなる。故に、神の倫理が無秩序なものになってしまうではないか!

と主張します。

エリフの主張は神の万能性に倫理の根拠を置いていて、形式的な視点に基づいています。

ですが、

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この人物が、結局何を言いたかったのか?

と理解することは難しいようです。

エリフの主張に、いよいよ神の返答が来て結末を迎えます。

その内容が気になる方は、

こちらの記事をお読み下さい。


参考:『ヨブ記