豆まきをする理由って?豆まきのやり方やルールを徹底解説!
豆まきは、邪気を追い払うための行事です。最も古い豆まきの記録では、室町時代に残されていました。

都の公家や武家では、豆まきが習わしとなっていたそうです。
さらに、室町時代の書物に平安時代の豆まきのお話についても触れられています。
宇多天皇の時代に、ある鬼が石穴から出て来て

おりゃぁぁぁぁぁ!!
と都を荒らしました。そして、最も位の高い僧が

静まれ鬼よ、えい!
と祈祷し、鬼の穴を封じて、炒り豆(大豆)で鬼の目を打ちつぶすという伝説が書かれていたのです。
そんな豆まきについて、さらに詳しく書きました。
そもそも、何故豆を鬼にぶつけるのでしょうか?
また、豆まきの本当のやり方やルールってどんなもの?
そんな疑問にお答えしています。それでは、一緒に見て行きましょう!
豆まきをする理由って?
豆をまき散らす理由には、まず豆にこんな信仰があるからです。

豆という穀物には、生命力と魔除けの呪力が備わっている
また、語呂合わせで「魔目(豆・まめ)」を鬼の目に投げつけて鬼を滅ぼす「魔滅」に繋がるとも思われています。

ダジャレみたいですね!
鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い1年間病気をせず、元気で健康であることを願う意味合いも込められています。
豆をまき、まかれた豆を自分の年齢(数え年)の数だけ食べます。

数え年って何?
と思った方は、ぜひこちらの記事も併せてお読み下さい。
数え年とは?数え年の計算方法や数え方を分かりやすく解説!
また、自分の年の数の1つ多く豆を食べると、

体が丈夫になり、風邪をひかない
という習わしがある地域もあります。他にも、初期には豆を後方にまくこともあったそうです。
豆まきのやり方やルール
スーパなどで炒った豆をパックにした「福豆(ふくまめ)」が節分の時期に販売されます。

鬼のお面が、おまけ付きの場合もあります!
そして、父親などがそのお面を被って鬼の役を演じます。

がおぉぉぉぉ!!鬼がやって来たぞぉぉぉ!!!!
と言うように、その場を盛り上げます。
しかし、本来は家の長である父親が豆をまき鬼を追い払うものでした。
さて、鬼がやって来た時の掛け声は、

鬼は外、福は内
と言って鬼を追い出します。すでに室町時代の頃から、豆をまく時の掛け声はこれだったようですよ。
しかし、地域や神社によっては違う場合があります。鬼を神として崇めている神社などでは、

鬼も内(鬼は内)
としています。
奈良県の金峯山寺(きんぷせんじ)で行われる節分では、役 小角(えん の おづぬ)が鬼を改心させて、

弟子になります!
と鬼が言ったそうな。そんな言い伝えから、

福は内、鬼も内
としています。
また、新しめの宗教である大本(おおもと)は、鬼の神を「国之常立神(くにのとこたちのかみ)」としています。国之常立神は、『日本書紀』で初めての神として重要視されています。
この大本も、同じように

鬼は内
としています。
他にも、鬼の付く姓の家庭や地名の地域では、

鬼は内
の掛け声が多いようです。
大名の名前にも、気を遣った掛け声がありました。姓に鬼が入っている九鬼氏(くきし)に対して、

鬼は内
としたり、丹羽氏(にわし)には、「鬼は外→おにわそと→お丹羽、外」となってしまうので、

鬼、外
と言ったりしました。主人に対してのささやかな配慮ですね。
豆まきの色々な種類
使う豆は、お祓いを行い火であぶった大豆(炒り豆)です。豆を神棚に供えてから撒く地方もあります。
炒り豆を使う理由は、去年に背負った厄災を払い捨てられるものであるからです。

豆から芽が出たら、払い捨てる意味合いは感じませんもんね。
また、一部の家庭では落花生をまくところもあります。これは、

落花生は大豆より拾い易いし、地面に落ちても実が汚れないからだよ
という合理的な理由からだそうです。
昔は豆の他に色々と使われていたそうですが、豆となったのは収穫量も多く、

鬼を追い払う時になるぶつかる音や粒の大きさが適当だったから
とする説もあります。
ごもっとも、ごもっとも
豆をまく後ろで、すり鉢やそのためのすりこ木、しゃもじなどを持って、

鬼は外、福は内
の掛け声に合わせて

ごもっとも、ごもっとも
などと相づちを打つ風習も存在します。あまり知られてはいませんが、家庭によって受け継がれているところもあるそうです。
そんな豆まきを行う節分について、もっと詳しく知りたい方は、
節分とは?本当の意味や由来(起源)を簡単にまとめてみた。
2月に行われる日本の年中行事「節分」。鬼に豆をまくのは知っているけど、そもそも節分って何?と疑問を抱いている方は、ぜひ読んでみて下さい!
こちらの記事も併せてお読み下さいませ。
参考:節分